具体的に田舎不動産の価格についての目安は?

田舎不動産をお求めになる動機は一人一人千差万別で、その利用目的により違って来ると思いますが一応の目安としてご説明させて頂きます。

●将来、田舎での定住をご希望の方へ。
・田舎で暮らして、生活の手段を地元の会社や工場勤めのサラリーマン生活に求めるなら、「集落の中で電気電話上水道の利用ができ、街まで一時間以内の平坦な土地」と云う条件で、坪単価十万円前後がひとつの目安になると思います。上水道がなく井戸を掘る土地、取付け道路が狭い、坂道が急、南や東側に山や森を控え多少、朝日の出が悪い、敷地の中に傾斜地が含まれる等々、定住できない事はないが、多少の欠点のある物件を選べば坪単価5〜7万円位の土地も手に入るでしょう。

・サラリーマン生活でなく、田舎で農業や林業その他、自営自活のできる職を持っている人。定年退職者で年金等の安定した収入の確保できる人なら坪単価3〜5万円位の土地でも定住できるかも知れません。よく、人里離れた所で一軒だけで永住したいと云うご希望がありますが、共同簡易水道、共聴テレビアンテナ等、集落の共同生活がしにくく不便を覚悟して下さい。又、村のお付き合いや村の共同作業、行事に非協力的な人も快適な田舎暮らしは望めませんのでご注意下さい。村との付き合いや人との交流の苦手な人は田舎にある分譲別荘地の中の一区画をお求めになり、そこに定住してみてはいかがでしょう。それなら村の人達も村の一員と云うより、街からやって来たお客様として適当な距離をおいて付き合って呉れる筈ですから。但し、基本的には、他人に干渉されたくないと云う個人主義の人や、個性の強い人には田舎暮らしは向いていないのかも知れません。

●週末田舎人の別荘をお求めの方へ。
セカンドハウスとして、週末ごとに来て楽しむ田舎暮らし程度なら、飲料水はポリタンクに入れて街から持参するとか、テレビの地上電波が届かない山間部と云う条件も我慢できるでしょうし、真冬の早朝や深夜に路面が凍結して山から下りられない日が年に何日もあると云う欠点も容認できる筈ですから、坪単価2〜3万円位の土地でも充分対象になると思います。

●建築を伴わない利用方法の方へ。
柿栗梅等の果樹苑や緑花木苑、杉桧の植林山、家庭菜園、個人キャンプ場用地など、建築物を必要としない利用目的なら坪単価一万円以下の土地でも充分可能だと思います。

※以上は、一般的に300坪位までで、総額3,000万円以内の予算の土地を対象にした場合で、不動産(土地)は広く買えば買うほど、坪単価が安くなる“面積減価の法則”がある訳で、一町歩(3,000坪)単位の取引きなら坪単価一万円以下でも充分、永住可能な土地を手に入れる事も可能です。