1997年(平成9年)12月5日発行 「中日新聞」の記事の抜粋

    景気低迷どこ吹く風
    山間地の不動産会社
    会員増続く「奥三河カントリー」

 代表の福田健史さんは豊川市の不動産会社に長く勤務。8年前に取り扱った売地のすぐ横を、豊川の清流が流れる環境のよさにほれ込んで自宅を建てた。
 平成6年12月に独立、自宅横にカントリー調の事務所を新築した。
 物件の所在地、価格、写真などを満載した「田舎で暮らしま専科」を毎月会員に送り、気に入った物件があった会員に地図を送って現地を見てもらう仕組み。
 物件は愛知、岐阜、三重、静岡、長野の5県に及ぶ。最新号の87号では岐阜県串原村の農家800万円をはじめ、恵那市の売地180万円など25件を載せた。
 会員は3700人を超え、毎月50人前後増えている。関東が多く、次いで名古屋と続き、年間役100件の成約がある。経済的な競争に振り回されるのではなく、田舎で暮らしを見つめ直したい人が増えているのが背景とみられる。
 会員は脱サラの若者、定年退職した人達が多い。自ら田舎暮らしを実践する福田さんは「不動産が安いという理由だけで、田舎で暮らすと失敗する。自分の価値観、生活を見つめたうえで、田舎暮らしを考えてほしい」とアドバイスする。