1994年(平成6年)9月25日発行 CHEEK(名古屋流行発信)

  福田さんの家ってどんなところ?

  田舎暮らしがやみつきになってしまった
    という、福田さんの家ってどんなところ?


   山も川も月も星も、全部自分のものだと思えば楽しい!

 奥三河の不便な山間部の土地にだれも相手にしなかった6年前、様々な物件を見てきた結果、この土地に決めた福田さん。 「それまで豊川に住んでいて、老後は田舎で暮らすのもいいな、となんとなく考えるぐらいだったんですよ。ここも最初は別荘として使おうと思っていました。ところが実際に暮らしてみたらやみつきになっちゃって。」  建売業者として25年、土地と建物に携わってきたノウハウを生かし、設計・材料は全部自分たちで考えた。造成や庭づくりもすべて手作り。なおこの布里という村には90戸の家族が生活しているけれど、川添いに住んでいるのは福田さん一家だけだ。 「みんなやはり水害を恐れますからね。この土地を選んだ時、村の人からもなぜそんな所に建てるんだ、と言われました。でも私が田舎で暮らす理由は、山や川を見て生活できるから。 確かに年に一度、庭が水につきます。それでも川を見て暮らすこととそれをはかりにかけたら、こっちを選びますね。」  目の前の川、そして山も月も星も全部自分のものだと思えば、そんなに広い敷地は必要ないとも語る福田さん。今では休日、家にいるのがとにかく楽しい。  「みんな別荘みたいな家だというけれど、別荘が自宅でなぜ悪い、って言うんですよ。別荘みたいな生活が毎日できれば、最高ですよね。  ただ田舎暮らしで、村の人にこびたり、好かれようとしすぎるのはだめですよ。村の一員としてとけこむのは大事なことだけれど、ある一定のラインを作らないと、せっかくの自分の大事な時間がなくなってしまう。朝から晩まで近所のおじいちゃんが話しこみに来たりしても(笑)。  今は適度にバリケードを作っているから大丈夫。花や木を育てたり新しい趣味も増えて、毎日充実しています。」